【京都】京都市立芸術大学移転整備プレ事業/状況のアーキテクチャー 2017 プロジェクト7「Far Away/So Close: 開かれた共同体」 still moving 2017: 距離へのパトス——far away/so close 元崇仁小学校とその周辺 2017/9/23〜11/5

京都市立芸術大学移転整備プレ事業/状況のアーキテクチャー 2017 プロジェクト7「Far Away/So Close: 開かれた共同体」
still moving 2017: 距離へのパトス——far away/so close
元崇仁小学校とその周辺


2017年9月23日(土・祝)–11月5日(日) *土日祝のみ

拡張された場におけるアートマネジメント人材育成事業「状況のアーキテクチャー」2017
テーマ3〈社会〉「Trading Communities: 制度を使った多文化共生」
プロジェクト7「Far Away/So Close」

2023年、京都市立芸術大学はJR京都駅東側エリア、崇仁地域への移転を予定しています。この移転の計画が立ち上がって以来、移転整備プレ事業として数々の活動が崇仁地域を中心に京都市内各所で実施されてきました。なかでも「still moving」は、移転後の大学のあり方を探る実験的なプロジェクトとして継続して行っているものです。

第3回となる「still moving 2017: 距離へのパトス——far away/so close」では、「展覧会」というフォーマットに私たちの取り組みを当てはめないことにしました。「still moving」と名付けられた期間外にも、移転に向けた活動は続いています。そのため、初めと終わりのあるように見えてしまう「展覧会」ではなく、日々続いている活動をイベント形式で一般公開する期間と位置付けます。

形式にとらわれないということは、今回のテーマである「距離へのパトス——far away/so close」にも表れています。「近くて遠い、遠くて近い」で表されるものは、数値で表すことのできる具体的な距離ではなく、あくまで個人の主観に基づいた感覚になりますが、その感覚自体、背景にある文化や環境に左右されるものだと言えます。「still moving」では、京都市立芸術大学と崇仁地域との間を中心にモノ・ヒト・コトの「移動」を軸とする実験を通して、この「移動」がそれぞれにもたらすものについて考察してきましたが、これには、「far away/so close」といった距離の感覚を生じさせている、文化や環境という条件を一度フラットにし、解体あるいは再構築しようという意図もあります。

芸術大学というものは、しばしば社会から一つ線を隔てたもののように捉えられますが、郊外型キャンパスから街中に移転した新たな大学は、社会と常に接点をもちながら、互いに作用し、変化し続けるものとなるでしょう。拡張された場における新しい芸術大学のあり方を探る「still moving」のプロジェクトは、その名の通り、流動体のようにとどまることなく動いていくのです。

 

プロジェクトメンバー

石橋義正(美術家・映画監督/京都市立芸術大学美術学部准教授)

井上明彦(美術家/京都市立芸術大学美術学部教授)

金氏徹平(美術家/京都市立芸術大学美術学部講師)

倉智敬子(美術家/京都市立芸術大学美術学部非常勤講師)

小山田徹(美術家/京都市立芸術大学美術学部教授)

佐藤知久(文化人類学京都市立芸術大学准教授/芸術資源研究センター専任研究員)

杉山雅之(美術家/京都市立芸術大学美術学部非常勤講師)

高橋悟(美術家/京都市立芸術大学美術学部教授)

畑中英二(陶磁史・考古学/京都市立芸術大学美術学部准教授)

坂東幸輔(建築家/京都市立芸術大学美術学部講師)

藤田瑞穂(京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA 学芸員

ほか

gallery.kcua.ac.jp